グーグル(Google)は、Googleフライト、GoogleマップおよびGoogleネストでサステナビリティへの取り組みを支援する新機能を追加した。
グーグルフライトでは、検索結果で料金と飛行時間と並行して二酸化炭素の推定排出量を表示。同程度の料金や出発時間であれば、二酸化炭素排出量を基準に選択することができるようにした。
推定される排出量はフライトあるいは座席ごとに異なる。たとえば、一般的に新型機材は旧型機材よりも排出量は少なく、アッパークラスであれば、占有スペースが広く、総排出量に占める割合が高くなるため、表示される推定排出量も多くなる。
検索結果では、排出量が大幅に少ないフライトにはグリーンのバッジが付与される。また、排出量を基準に選択したい場合は、排出量の少ないフライトを上位に並べ替えることも可能。
グーグルでは、欧州環境機関からのデータ、航空会社からの機材、飛行時間、座席数などの情報をもとに、排出量を推定している。
グーグルマップでは、3つの新しい機能を追加した。車による経路検索では、目的地までの時間に加えて、燃費効率がよく、ガゾリン代が少ない経路も表示。グーグルでは、この機能によって、年間100万トン以上の二酸化炭素排出量の削減、20万台以上の車の削減に相当する効果があるとしている。すでに米国ではロールアウト。2022年には欧州など他の地域にも拡大していく。
また、近日中にはサイクリスト向けに「lite navigation」機能を追加する。Googleマップのナビ画面を常時表示しなくても、ルートのポイントになる地点の情報だけを画面に表示する機能。進行状況やルートの標高などの情報も表示される。
さらに、自転車とスクーターのシェアリングサービスの表示を300都市に拡大した。たとえば、ベルリン、ニューヨーク、サンパウロ、台北などの都市では駅近くのシェアリングスポットと利用可能な台数を表示できるようにした。
グーグルネストでは、ネスト・サーモスタットのユーザー向けに、利用可能な再生可能エネルギーが多い時間に、空調を自動的にシフトする新機能「Nest Renew」を近日中にリリースする。
グーグルCEOのサンダー・ピチャイ氏は、「気候変動は、もはや遠い未来ではなくなった。グーグルは、この差し迫った問題に取り組むために、意義のあるソリューションを早急に提供していく必要がある」とコメント。同社は昨年、2030年までにデータセンターとキャンパスで二酸化炭素排出量ゼロを目指す計画を明らかにしている。同社では、先月、ホテル検索結果でも「eco-certified (エコ認定)」を始めることを発表している。