内閣総理大臣が主宰する観光立国推進閣僚会議は、「インバウンドの本格的な回復に向けた政策パッケージ」を持ち回り会合で決定した。インバウンド消費5兆円を速やかに達成すべく、観光省庁の施策を総動員し、集中的に取り組む。
政策パッケージでは、(1)特別な体験の提供、(2)大自然の魅力を活かした新たな体験の提供、(3)イベントをフックとした誘客の促進、(4)戦略的なプロモーション、CIQ等の受入環境整備、の4つの柱を掲げた。観光庁のみならず、国交省、文化庁、国税庁、農水省、スポーツ庁、環境庁、経産省、外務省、入管庁、厚労省、財務省などの施策も含め、円安のメリットを生かし、集中的に取り組むことで、早期の目標達成を目指す。
政策パッケージに含まれた主な施策は以下の通り。
(1)特別な体験の提供
- 観光再始動事業【観光庁】
- 高付加価値旅行者誘客支援【観光庁】
- 日本博を契機とした観光コンテンツの拡充(日本博2.0)【文化庁】
- 酒蔵ツーリズムの推進【国税庁】
- デジタル田園都市国家構想交付金の活用【内閣府】
(2)大自然の魅力を活かした新たな体験の提供
- 持続可能なコンテンツ造成等支援【観光庁】
- 官民連携による国立公園の魅力向上とインバウンド促進対策【環境省】
- 官民連携等による地域観光等の拠点となる都市公園の整備等【国交省】
- 農泊の推進【農水省】
(3)イベントをフックとした誘客の促進
- 大規模国際スポーツ大会開催準備【スポーツ庁】
- アートの国際拠点化、国際的な芸術祭の活用【文化庁】
- 国際会議及びインセンティブ旅行誘致力向上【観光庁】
(4)戦略的なプロモーション、CIQ等の受入環境整備
- 地方誘客や消費拡大に向けた観光コンテンツ造成支援【観光庁】
- コンテンツ海外展開促進・基盤強化事業【経産省】
- 地方空港における国際線再開・増便等の促進【国交省】
- 戦略的な査証緩和、査証審査の体制整備等【外務省】
- 相互事前旅客情報システム(iAPI)の導入【入管庁】
- 地方空港における検疫業務実施体制の整備【厚労省】
- 円滑な入国に向けた税関体制整備【財務省】