航空データ分析のシリウム(Cirium)によると、新型コロナウイルスのパンデミックが始まってからの2年半で、世界の航空会社の純損失は合計で2200億ドル(約29.7兆円)近くにのぼることが分かった。ただ、損失額は縮小しており、2020年の1600億ドル(約21.6兆円)から2021年は420億ドル(約5.7兆円)、2022年は上半期で約150億ドル(約2兆円)と試算した。最終的に2022年通期も赤字に終わる見込み。
2022年上半期を地域別で見ると、北米の航空会社の回復力が強く、収益トップは約232億ドル(約3.13兆円)のデルタ航空。次いで約231.7億ドル(約3.12兆円)のフェデックス、230.7億ドル(約3.11兆円)のアメリカン航空、197億ドル(約2.66兆円)のユナイテッド航空、161億ドル(約2.17兆円)のルフトハンザ航空が続いた。2022年9月期の決算では、米国の大手航空会社6社が過去最高の収益となり、純利益を計上している。
一方、ゼロコロナ政策が続く中国の航空会社は、2022年上半期に収益が前年同期比で35%減少、純損失が約100億ドル(約1.35兆円)に達し、過去2年で最も多い損失額となった。
※ドル円換算は1ドル135円でトラベルボイス編集部が算出