日本観光振興協会(日観振)と新潟県妙高市は、2022年12月、妙高市において「観光教育出前授業」を開催した。日観振は、初等教育向けに、旅の意義、楽しさ、旅の効用、観光産業の重要性(経済波及効果)を通じて、国際理解・環境・職業観について教示するとともに、観光産業の認識度向上を目的とした観光教育推進事業を行っているところ。
コロナ前の2019年には台東区立浅草中学校、秩父市立吉田小学校で開催。今回の妙高市での開催は、3年ぶりの出前事業となった。
出前授業の目的は、自らの地域の観光資源や産業に親しみ、考える機会を育み、今後の総合学習や社会科などのカリキュラムとしての活用機会を地域や学校にも推進していくこと。
授業には、妙高市内の3つの小学校(斐太北小学校6年生、新井南小学校5・6年生、妙高高原北小学校5・6年生)約40人の児童が参加。講師には東京成徳大学特任教授の寺本潔氏を招き、日観振が発行した観光副読本を活用しながら、グループで地域の観光資源を考えるとともに、地域を訪れる客層についてポジショニングマップを作成した。
観光資源については、 観光資源のワークでは、妙高市にある「施設」「イベント」「歴史」「生活文化」「食べもの」「自然」に分けて話し合い、ポジショニングマップのワークでは、観光地に訪れる客層を「ファミリー」「女子大生3人組」「熟年夫婦」「ハネムーナー」の4つに分け、それぞれがどのような層に位置するか(価格帯の高低、目的型観光か保養型滞在か)、およびその理由について、グループで議論した。
授業の後は、先生や妙高市観光商工課、教育委員会、新潟県観光協会、魚沼市観光協会、日本旅行新潟企画など、地域の関係者を交えて意見交換会を実施した。