国連、毎年2月17日を「世界観光レジリエンスの日」に採択、観光を「SDGsに貢献する横断的な産業」と位置付け

国連総会は、毎年2月17日を「Global Tourism Resilience Day (世界観光レジリエンスの日)」にする決議を採択した。各国政府、国連機関、学術・研究機関、民間セクターは、この日を覚えて、観光のレジリエンス強化に努めることを推奨している。

決議文では、観光は、経済成長、貧困の緩和、雇用の創出、適正な仕事の創出など経済的即めに加えて、環境保護、地域文化の促進、農村の開発、女性、若者、先住民などの生活の質の向上などSDGsに貢献する横断的な産業であるとの認識を示している。

また、2020年と2021年の世界の観光産業の累計損失額は3.6兆ドル(約460兆円)に及ぶなど、国連として新型コロナウイルスのパンデミックで最も大きな打撃を受けた産業であることを認めた。

そのうえで、すべて加盟国、国連関連団体、国際機関、地域組織、市民グループ、学術機関、民間企業、個人は、教育や様々な活動を通じて、持続可能な観光の重要性に対する意識を高めていくことを推奨。さらに、緊急事態に対する観光部門の脆弱性を指摘し、加盟国は、官民の協力体制やアクティビティや商品の多様性も含めて、混乱後の回復に向けた戦略を策定する必要性を唱えた。

このほか、2022年5月にニューヨークで世界観光機関(UNWTO)との協力で開催された「包括的な回復に向けた持続可能で強靭な観光」というテーマのハイレベル議論に触れたうえで、UNWTOとの連携で、国連内に観光に関する協議を定期的に実施するほか、観光に関するさらにハイレベルなテーマ別のイベント開催も奨励した。

※ドル円換算は1ドル130円でトラベルボイス編集部が算出

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