大手調査会社ユーロモニターは、「世界の高級品市場(World Market for Luxury Goods)」レポートをリリースした。その中で、高級ホテルの収益は2028年までの5年間で29%増加し、それ以外のホテルの増加率25%を上回ると予想した。また、2023年の日本の高級ホテルの需要は、前年比77.2%増となり、アジア太平洋地域で最も高い伸び率が見込まれるとしている。
レポートによると、消費者は生活水準の向上を望んでおり、パンデミック後、以前のような忙しいライフスタイルから逃れるための体験により積極的にお金を費やそうとしていると報告している。
世界の高級品市場は回復を続けており、2023年の全体の売上高は前年比4%増の1兆2000億ドル(約180兆円)に達する見通し。
ユーロモニター・インターナショナルの高級品市場調査責任者のフルー・ロバーツ氏は「パンデミック以降、家庭、健康、ライフスタイルに対する見方が大きく変化した」と分析している。特に、ティファニーのカフェ、プラダの飲食店など高級ブランドが展開する飲食店での収益が増加しており、2023年は前年比19%増、今後5年間でさらに19%増加が見込まれている。
国・地域別で2023年の高級品への一人当たり支出額で第1位となったのは香港。2024年半ばまでにはその売上高はパンデミック以前の水準に回復すると予想されている。
また、リポートでは、デジタルツールの浸透によって、オンラインでの高級品の売上の割合も2019年の11%から2023年には19%まで上昇した。
※ドル円換算は1ドル150円でトラベルボイス編集部が算出