インバウンド向け「盆踊り居酒屋」、体験型エンタメとして、新たなナイトタイムエコノミーへ ―日本盆踊り協会

日本盆踊り協会は、インバウンド向けの新しいコンテンツとして、「盆踊り」「居酒屋」「浴衣」の3つの日本文化を掛け合わせた「盆踊り居酒屋」を開発し、今後販売を検討していく。それに先立ち、新宿歌舞伎町に11月にオープンした「ハナミチ東京歌舞伎町」の「食のHANAMICHI内藤新宿」で、外国人も招待したお披露目会が行われた。

同協会副代表の高岡庸平氏は、開催に先立ち、「日本文化である盆踊りのコンテンツを磨き上げ、国内外に発信し、新しい可能性を創出していく」と挨拶した。

「盆踊り居酒屋」の趣旨を説明する高岡氏。

同協会は盆踊りの普及を進めており、これまでもさまざまな活動を実施。東京五輪閉会式での盆踊りパフォーマンスをサポートしたほか、2018年には「中野駅前大盆踊り大会」を開催し、ロックバンド、ボン・ジョビィの「Livin’ On A Prayer」をアレンジした盆踊りがSNSなどで大きな話題となった。

同協会で特別顧問を務めるDJ KOOさんは「DJと盆踊りのが一つになったパフォーマンスによって参加する年齢層が広がった。伝統を守っていくことも大切だが、未来に向けて盆踊りの文化を広げていくことも重要。盆踊りで日本を笑顔にし、日本から世界に笑顔の輪を広げていきたい」と話した。

盆踊りの魅力を熱く語るDJ KOOさん。

今回のお披露目会の開催を通じて、収容人数、価格、料理内容などを精査したうえで、2024年2月13日~15日かけて同会場で開催する。その後、場所を銀座や浅草などに広げ、将来的には「パリのムーラン・ルージュのような存在にしていきたい」(同協会専務理事の富澤正行氏)考えだ。

個人旅行者向けにOTAなどで販売し、グループ向けには夕食のオプションとしてツアーへの組み込みを旅行会社に働きかけ、2025年の大阪・関西万博に向けて需要を喚起するとともに、ナイトタイムエコノミーにも貢献していく。

ハナミチ東京歌舞伎町は、地下に大衆演劇の劇場、1階にカフェ、2階に和衣装のレンタルと純喫茶が入る。3階に会場となった「食のHANAMICHI内藤新宿」。そこには、江戸の食をテーマに天ぷら、寿司、そば、うなぎなどの店舗が集まったが入り、ステージも設置されている。

パフォーマーがキレキレの阿波踊りを披露。お披露目会では、各店舗が協力した松花堂弁当が提供。ステージでは、阿波踊り、東京音頭などの伝統的な盆踊りのほか、盆踊りアイドルによるパフォーマンスも披露。体験型エンターテイメントとして、参加者も会場を回りながら一緒に踊った。参加者同士の交流を促すのもこのコンテンツの狙いだ。

外国人も一緒に盆踊り。

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