キャセイパシフィック航空のネルソン・チン氏が、2025年を迎えるにあたって年頭所感を発表した。
チン氏はキャセイの信条「人々の人生を前進させる」に基づき、航空業界と地域社会における役割を強めるため、路線ネットワークの拡大に加え、今後7年間で機材、客室プロダクト、ラウンジ、デジタル化、サステナビリティへの取り組みに1000億香港ドル以上を投資するとあらためて強調。
日本市場については、空の上だけでなく、地上の生活の中でキャセイブランドにふれる機会を増やすため、マイレージプログラムを中心とした提携を進め、購買力の高いアジアからのインバウンド旅行者の集客をサポートしていきたいと意気込んだ。
発表された内容は以下のとおり。原文のまま掲載する。
2025年を迎えるにあたっての年頭あいさつ
新年明けましておめでとうございます。
年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
昨年は日本国内外共に旅行需要が大きく回復し、インバウンドはさらに増加しました。日本から幣社の運航便をご利用いただくお客様も順調に回復しておりとても嬉しく思っております。弊社にとってもまた、記念すべき日本就航65周年という節目を迎えることができ、日頃からご愛顧いただいているお客様ならびに、常に支えてくださる関係各所の皆様のおかげと心より感謝申し上げます。
2025年の展望：快適さと利便性をさらに高めるための投資と継続的な取り組み
弊社では日本就航以来、いつも安全で快適な旅行を提供し続けることを使命として、プレミアムなサービスを提供することに努めてまいりました。キャセイの信条は、人々の人生を前進させることにあります。この信条に基づき、お客様を目的地に快適にお連れするだけに留まらず、香港がグローバルな航空ハブとしての役割を担うことへも注力して行きます。航空業界と地域社会における役割をさらに強めるよう、今後7年間で機材、客室プロダクト、ラウンジ、デジタル化およびサステナビリティへの取り組みに1000億香港ドル以上を投資することをコミットしています。
今後3年間の取り組みの一例としては、今年10月より、順次改装されたボーイング 777-300ERに、まったく新しいビジネスクラスとプレミアム・エコノミークラス、そして刷新されたエコノミークラスの導入を開始しました。これに続いて、エアバス A330 にもフルフラットベッドを搭載したビジネスクラスを導入する予定です。地上ではニューヨークにキャセイパシフィックラウンジのオープンも予定しています。
さらなる路線の拡充とより多くの選択肢と利便性の提供
そして、さらにネットワークも拡大してまいります。昨年10月のリヤドへの初就航、11月のハイデラバード再開に続き、2025年4月には北米のダラス、6月にはミュンヘンへ初就航、また8月にはブリュッセル線の再開を予定しております。
特にヨーロッパへはロンドンへの1日5往復便やアムステルダム、フランクフルト、マンチェスター、ミラノ、パリ、チューリッヒへのデイリー運航便、そしてマドリードおよびバルセロナ（季節運航）への週4往復便と合わせて、ヨーロッパ11都市へのフライトを現在の週78便から週最大93便に増便します。香港経由なら現地に朝着くとても便利なスケジュールでご利用いただけます。
香港に深く根ざしている当社はグレーターベイエリアや中国本土、中東やアジア各国への便も充実させ、香港という世界で最もエキサイティングな渡航地と人々とを繋ぐ国際的な航空会社として今後も世界を牽引し続けます。
インバウンド需要に応えたライフスタイル事業など、非航空分野も強化
弊社は、マスターブランド「キャセイ」のもと、プレミアム・トラベル・ライフスタイル・ブランドとして、航空サービスに限らず、ホテル＆ツアー、ショッピング、ダイニング、ペイメントに至るまで、幅広い分野でのサービスも強化しております。
特に、空の上だけでなく地上での毎日の生活の中でも「キャセイ」のブランドに触れる機会を増やすべく、「キャセイ」会員プログラムでアジア・マイルがたまる提携パートナーシップを日本でも進めています。三井アウトレットパークやロッテ免税店銀座でマイルが獲得できるなど、日本の会員の皆様へのマイル獲得機会に加え、購買力の高いアジアからのインバウンド旅行者の集客をサポートすることにも注力しています。
キャセイは今後も変わらずプレミアムなサービスの提供にまい進し、お客様に最高の旅をお届けすることで、皆様の飛躍と発展に繋がるように日々努力を重ねて参ります。
すべてのお客様、業界関係者の皆様に対し、昨年1年間の多大なるご支援とご協力に感謝を申し上げると共に、新しい年のご繁栄および皆様のご多幸をお祈り申し上げます。
北東アジア地区総支配人
ネルソン・チン
観光マーケティング実務スタッフ（旅行好き大歓迎！）【株式会社マーケティング・ボイス】
