エクスぺディア・ジャパン代表取締役社長の石井恵三氏が2018年を迎えるにあたって年頭所感を発表した。
石井社長は2018年の動向について、グローバル企業の関心が一層アジアに集まっていくなか、日本はその中心市場になっていくと予測。環境の変化に柔軟な対応をしていきながら、常に日本人旅行者にとって最善のサービス提供をおこないたいと強調する。また今年は「ローカルに合わせたグローバルサービス」「顧客中心のサービス」「スピードと効率性」の3つのキーワードを軸に据え、同社のミッションである「テクノロジーの力で旅行を変える」を実現してたいとしている。
発表された内容は以下のとおり。原文のまま掲載する。
2018年 年頭所感
謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
昨年は、グローバルに展開しているエクスぺディアの中でも、特にアジア市場への注目が集まった年でした。APAC全体で年間3,920億ドルになると言われる市場の大きさや勢いのある成長率、そしてモバイル経由のサイト訪問者が欧米よりも高いというモバイル予約先進国としての一面など、いま旅行業界を見る上でアジアの動向は大変な重要なものとなっています。
エクスペディアでは昨年4月、「エクスペディア・イノベーション・ラボ」というサイト利用者のユーザビリティを科学的に検証する施設を、アジアで初めてシンガポールに開設しました。本ラボは独自の科学技術により、旅行検索中や予約中の利用者動向を読み取ることが可能となっており、利用者のニーズに合ったサイトに改善していくことを目的としています。アジアに開設することにより、欧米客とはまた違うアジア人特有のニーズをくみ取り、それをサイトやアプリに反映していくことができます。本ラボは、エクスペディアがよりアジアに力をいれていく上で、大変重要な役割を果たすと考えています。
これからはグローバル企業からの関心がより一層アジアに集まっていくと考えられます。そしてその中心となっていくのが日本でしょう。
アジアで2位という日本の旅行マーケットの大きさだけではなく、アジア人の旅行先として人気が高いのも日本です。アウトバウンド、インバウンドの両面において、日本はアジア旅行市場の活性化には欠かせない存在です。これからもグローバル企業や新規サービスが参入し、より旅行業界の活性化やサービスの多様化が進んでいくと思います。そのような環境の変化に柔軟な対応をしていきつつも、エクスペディア・ジャパンでは常に日本人旅行者に向けて最善のサービスを提供していくことを考えていきたいです。
昨年、弊社における大きな変化の一つとして、11年に渡りCFOを務めてきたMark Okerstromが、新たにエクスペディア・グループのCEO兼Presidentに就任しました。彼のリーダーシップのもと、「テクノロジーの力で旅行を変える」という弊社のミッションを遂行するため、エクスペディアでは2018年、以下のことを重点的に取り組んでいきます。
第一に、ローカルに合わせたグローバルサービスを提供すること。私達は常に、お客様が泊まりたいと思える宿泊施設を提供できているか、必要な支払方法を用意できているか、そして適切な形でコミュニケーションをできているかを、各国の文化や価値観に合わせて考えています。ただグローバル企業として成長していくのではなく、日本人のお客様のニーズを常にくみ取った形で、グローバルなサービスを提供していきたいと思います。第二に、より顧客中心のサービスを提供していくこと。お客様に必要なことを知り、ひとりひとりの需要に合わせ、パーソナライズ化されたサービス体験を届けていきたいです。第三に、スピードと効率性を更にあげていくこと。より明確に優先順位をたて、それを組織内で共有し、迅速にサービスを提供できるようにしたいと思っています。
エクスペディアは日本でサービスを始めて、11年を迎えました。今では多くの外資旅行会社が日本でサービスを展開していますが、エクスペディアではいち早く日本でサービスを開始し、日本人のお客様に向けて改善を繰り返し、日本のマーケットに根付いてきたという強味があると思っています。ここまで来ることができましたのも、弊社を支えてくださった宿泊施設様、航空会社様、政府関係者様、取引企業様をはじめとした皆さまのおかげです。改めて感謝を申し上げると共に、より皆さまと旅行業界を盛り上げていけるよう、日々邁進していきたいと思います。
今年も弊社へご指導とご支援を何卒よろしくお願い申し上げます。
AAE Japan 株式会社(エクスぺディア・ジャパン)
代表取締役社長
石井恵三