東京商工リサーチによると、大阪市に本社をおく関西中堅旅行会社のホワイト・ベアーファミリーと関連会社のWBFホールディングスが2020年6月30日、大阪地裁に民事再生法の適用を申請し、開始決定と監督命令を受けた。
負債はホワイト・ベアーファミリーが債権者約160名に対して約278億円、WBFホールディングスが債権者約20名に対して約73億円、2社合計で約351億円。東京商工リサーチによれば、新型コロナウイルス関連倒産として最大の負債であり、平成に入ってから旅行業としても過去最大という。
同社の設立は1981年。国内旅行「しろくまツアー」や海外旅行「ハッピーホリデー」のブランドで旅行商品を販売し、大阪本社の他、東京、札幌、沖縄に営業所を展開している。
同社ホームページでは6月30日現在、民事再生申し立てと同時に星野リゾートがスポンサー就任で基本合意書を締結することを表明。また、営業は引き続き継続しており、予約済みの旅行について「予定通り出発できる」と説明している。
一方の星野リゾートも同日付で、WBFホテル&リゾーツ、WBFホールディングス、ホワイト・ベアーファミリーとの間で基本合意書締結したことを発表。ただし、スポンサー就任は決定事項ではなく、現時点で支援内容や方針については未決定で、今後調査・検討を進めて協議を進めていく方針を示している。
なお、WBFリゾート沖縄やその他の関係会社は法的手続はとっておらず、通常の営業を継続するという。
2020年4月に民事再生を申請したホテル運営受託のWBFホテル&リゾーツは負債額約160億円だった。