リモートワーク未実施が転職のきっかけに、モチベーション低下の理由にも、コロナ禍の意識変化で

仕事用LINE「LINE WORKS」を提供するワークスモバイルジャパンが実施したアンケートで、リモートワーク未導入でデスクワーク以外の業務に従事する社員を雇用する経営層や社員の約8割がリモートワークの導入は「不可能」と考えていることがわかった。一方で、所属企業のリモートワーク未実施に対する社員の不安感も強く、20代の非デスクワーク社員の5人に1人は「転職意向」が強まっている。

調査は2020年10月6~10日の期間中、インターネットで実施。2020年1月から10月初旬までリモートワーク未実施企業かつ主にデスクワークを除く業務に従事する社員を雇用する企業の経営者・役員480人、主にデスクワークを除く業務に従事する20~40代の社員500人から回答を得た。所属業界は製造業、サービス業、小売業、不動産業など多岐にわたる。

これによると、リモートワーク導入が「不可能」と回答したのは経営層の79%、社員の79.8%。リモートワークを導入しないと思う経営層に、導入できない理由を聞いたところ、73.9%が「社員がリモートワークができない業務をしている」と回答。「社員の管理・マネジメントが難しい」は10.9%、「社員の業務効率が落ちる」は10.7%だった。

一方で、今後オンラインを活用した取り組み・業務改善を行いたいと考える経営層も少数派ながら、22.9%となった。具体的に興味がある取り組みは「ビデオ会議ツールを活用した接客・営業」が34.5%で最も多く、「タブレット端末の導入」が30.9%、「業務報告のオンライン化」が25.5%で続いた。

もっとも、コロナ禍で社員の意識も変化している。所属企業がリモートワークを導入しなかったことを受け、20代社員の21.7%が「現在の働き方を今後も継続する意識」が低下したと回答。20代社員の20.5%は「現在とは異なる職種・業界への転職意向がある」とも回答している。ワークスモバイルジャパン執行役員の萩原雅裕氏は、「社員自身がリモートワークはできない仕事だと理解していても、モチベーションの低下が発生している。完全なリモートワークはできなくても、一部の業務をオンライン化することでコロナ禍に適応していくことが重要ではないか」などと指摘している。

発表資料より

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