観光庁が発表した主要旅行旅行業者46社・グループの旅行取扱状況(速報)によると、2020年度(2020年4月~2021年3月)の総取扱額は前年度比78.4%減の9997億3379万円だった。新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛や出入国規制、旅行中止の影響を受け、年度で1兆円を下回る前例のない落ち込みとなった。
内訳は、国内旅行は一時、GoToトラベル事業が実施された効果もあり63.1%減の9481億3872万円だったが、海外旅行は97.7%減の424億9593万円、外国人旅行は96%減の90億9915万円と、いずれも壊滅的な状態だった。
それぞれの前年度比、前々年度比、四半期別の詳細は下記のとおり。
海外パッケージツアーはゼロに
また、旅行商品ブランド(募集型企画旅行)も大きく低迷した。国内旅行は取扱額が前年度比65.8%減の3039億8635万円、取扱人数が同66.8%減の949万9384人と一定の需要はあったが、海外旅行は7326万4000円/99人で前年度比でゼロ、外国人旅行はぞれぞれ99.9%減の403万5000円/292人と最悪の結果となった。
特にHISの打撃大きく
一方、各社別で最も取り扱いが大きかったのは、JTB9社で前年度比73.3%減の4215億4537万円。KNT-CTホールディングス13社が78.2%減の998億601万円、日本旅行が77%減の978億1473万円、阪急交通社3社が82.6%減の584億4400万円、ジャルパックが68.5%減の563億5929万円で続いた。もともと海外旅行の比率が高かったイチ・アイ・エス(HIS)6社は94.2%減の269億5428万円だった。