AIRDOとソラシドエアは、両社で共同持株会社設立に関する「基本合意書」を締結した。これにより、両社は2022年10月を目途として、共同持株会社の設立を目指す。
具体的には、株式移転による共同持株会社の設立後は、両社が共同持株会社の傘下入りする。両社の株主はすべて共同持株会社の株主となるが、その後も両社は経営の独立性を確保しながら両社の業務提携・協力関係を深化させる。
新型コロナウイルスの感染拡大によって、経営環境が厳しさを増すなか、感染拡大前の収益水準への回復には相当の時間を要する見込みであることから、両社の毀損した財務基盤を早期に回復させ、付加価値提供および持続的な成長を果たすためには、これまでの両社の業務提携および協力関係を一層深化させることが必要だと判断した。
両社は、共同持株会社会社後も「北海道の翼」「九州・沖縄の翼」として、それぞれ地域に根差した航空会社として、引き続き地域社会とともに持続的な発展を目指す。
また、業務共通化や知見共有などを通じた費用削減や新たな価値共創による収益拡大に向けた取り組みを進めていく。
さらに、共同持株会社を通じて、新たな組織体制を構築することで、経営基盤を一層強化するとともに、地方路線の安定した航空ネットワークを堅持。付加価値を提供することで持続的な成長を目指す。
今回の発表にあわせて、両社は共同事業の一環として、共同特設サイト「ふたつの翼で全国を旅しよう」の開設を発表。これに合わせて、2021年7月1日から2022年3月31日までの期間、各種キャンペーンを実施する。
まず、期間中は「My AIRDO」のAIRDOポイントと「ソラシド スマイルクラブ」のソラシドエアマイルの相互交換を可能にする。さらに、7月1日から9月30日の期間、AIRDOまたはソラシドエア に搭乗し、エントリーした利用者を対象に抽選で航空券をプレゼントする。AIRDO搭乗者にはソラシドエアの航空券、ソラシドエア搭乗者にはAIRDOの航空券がそれぞれ50人に抽選で当たる。
2021年3月期決算、両社とも大幅な赤字に転落
なお、両社は2021年3月期の決算も発表。AIRDOは前年度の4億2400万円の黒字から121億8000万円の赤字に転落した。旅客数が前年度比71.6%減の58万人と大きく落ち込んだことから、営業収益は同61.8%減の174億1300万円に大幅減。営業損失129億9600万円、経常損失131億9000万円を計上した。
一方、ソラシドエアも前年度の9億9000万円の黒字から76億9400万円の赤字に転落。旅客数が同63%減の65万9609人に落ち込んだことから、営業収益は同51.6%減の202億5500万円の減収。営業損失105億900万円、経常損失96億4900万円を計上した。