南ドイツ・オーストリアの広域観光グループが来日、MICE、富裕層向け商品を日本の旅行会社にアピール

南ドイツとオーストリアのチロル、ザルツブルク地域の広域観光グループ「ジュエルズ・オブ・ヨーロッパ」から6社がこのほど来日、東京・大阪でMICEをテーマとしたワークショップを開催した。イベントには、旅行会社の企画担当者など約90人が参加。ドイツ観光局アジア地区統括局長兼日本支局長の西山晃氏は、「質の高い素材を提示し商品造成につなげるとともに、市場の喚起を図っていきたい」などと意気込んだ。

「ジュエルズ・オブ・ヨーロッパ」は南ドイツのバイエルン州と隣接するオーストリアのチロル地方、ザルツブルク地方の観光局やホテル、アトラクションなど12団体で構成する広域ツーリズムのプロモーショングループ。ゲートウェイとなるミュンヘン空港を中心に一筆書きの周遊コースを設定し、20年ほど前から北米地域やアジア圏に対するPRをおこなっている。

今回の来日はコロナ禍前の2019年以来のこと。ミュンヘン空港航空事業部シニアマーケティングマネージャーのサビーナ・メイ氏は、2023年3月から羽田/ミュンヘン線をルフトハンザ航空(LH)が週7便、全日空(NH)が週3便で運航再開したことに加え、5月からはLufthansa航空が関空/ミュンヘン線の運航を再開したことにふれ、「ドイツにはMICEをはじめ富裕層にも訴求できる上質のアトラクションがそろっている。ぜひ商品造成につなげてほしい」と訴えた。

西山氏は、今回のイベントについて「ドイツのMICEがテーマであるのに加え、富裕層や一般的なパッケージ商品なども広く用意している。今回来日したサプライヤーはそれぞれに品質が高く、密を避けた田舎の素材、観光を通して地域経済に貢献するサステナブルな要素など、アフターコロナの時代のニーズに合致している」とアピールした。

また、現在のドイツ市場は富裕層やビジネス需要を中心に需要回復の動きが出ている。日本の本格的な回復については「消費者の心理的障壁など旅行意識に対する変化を見極めていきたい」と語った。

なお、ジュエルズ・オブ・ヨーロッパは2023年8月から事務局を立ち上げ窓口を一本化。より積極的なPRを行っていく計画。

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