リクルート社じゃらんリサーチセンターは、旅行における LGBTなどセクシュアルマイノリティ当事者への対応について調査を実施した。「同行者別」や「旅行場面ごと」に、トランスジェンダー・バイセクシュアルを中心に同行者との旅行でさまざまな困難があることが浮き彫りになった。
困難を感じる割合が最も高かったのは、「会社の同僚・関係者との旅行 (社員旅行など)」となり、バイセクシュアルで47.7%、トランスジェンダーで45.3%となった 。次に「修学旅行」(バイセクシュアルは45.9%、トランスジェンダーは42.9%)、「親との旅行」(バイセクシュアルは31.1%、トランスジェンダーは24.5%)が続いた。
旅行の各場面では、「宿泊施設の性や関係性に基づくプラン(カップルプランやレディースプランなど)の選択」「宿泊施設の大浴場の利用時」「プール・海水浴場・ジムの利用時」などで幅広い範囲で困難と感じていることが分かった。
じゃらんリサーチセンターは量的調査の結果を踏まえて、LGBT当事者8名にヒアリングを実施 。その結果、具体的には、男女二元論的な性別に基づくサービス提供、カップルは男女であるという先入観に基づくサービス提供、カップルや夫婦のみの割引の提供、性別の聴取などに問題意識があることが分かった。
一方、困難を解消あるいは解消しようとしている施設9施設、関係する観光協会や行政機関へのヒアリングも実施。その結果、LGBTフレンドリーを表明している施設でも、特別なことは行っておらず、過剰な配慮が差別にならないように考慮していることが分かった。