Z世代はスマホで多様なメディア視聴、利用率は「X」(旧Twitter)が87%、「インスタ」が81%で、他世代と大きな差

ニールセン デジタルはこのほど、Z世代に含まれる18~24歳のスマートフォン利用動向を発表した。物心ついたときから動画サービスやSNSを自由に使うことのできる環境が整っていたこの世代へのアプローチは、主要デジタルメディアを活用したコミュニケーションがより重要であるとともに、競合他社を含めた多くの広告に接していることを理解して試行錯誤すべきなどと指摘している。

18~24歳のスマホからの主要メディア利用者数トップ15はGoogle、LINEをはじめ、全世代の顔ぶれと重なるものも多い。ただ、興味深いのは利用率がどのサービスでもZ世代のほうが高く、特にX(旧Twitter:18~24歳87%/全年代65%)、Instagram(18~24歳81%/全年代62%)は、アクティブリーチが20ポイントほど高くなっている。さらに、Z世代では半数以上がTikTokを利用し、43%もの人が顔文字などを手軽に変換できるキーボードアプリ「Simeji」を利用していた。

発表資料より

また、18~24歳は、主要動画7サービスの利用時間も全年代の14%を10ポイント上回る24%だった。NHKやTVerなどのテレビ由来サービスのリーチには大きな違いは見られなかったが、その他のデジタル動画サービスのリーチはすべてZ世代のほうが高かった。特にAmazon Prime VideoやNetflixではその差異が大きく、Z世代では広告が表示されるサービスも広告が表示されない定額制のサービスも、ともに多様なサービスを使いこなしながら、多くの時間を動画コンテンツの視聴に費やしていることがうかがえる。

発表資料より

こうした結果から、同社シニアアナリストの高木史朗氏は、「Z世代は特定のサービスで多くの広告と接触する機会のある世代。主要メディア上で競合他社との差別化を図って注目してもらえるようにすることや、他のメディアをうまく活用して効率的にリーチを拡大できる方法を計画するなど、ターゲットの最新のメディア視聴状況を理解した上でのコミュニケーション設計が重要になる」と指摘している。

調査結果は2023年6月、日本全国の8000名の調査協力モニターから取得するアクセスログ情報を元に作成。

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