シンガポール生まれのホテル運営会社が、日本事業を急拡大へ、ファーイースト・ホスピタリティCEOが明かす日本重視の理由と宿泊体験を向上の極意(PR)

わずか10年ほどの間に、シンガポールの小さなホテル運営会社から、インターナショナル・チェーンへと成長したファーイースト・ホスピタリティ。現在、世界10か国95軒以上のホテルやサービス・レジデンスを展開している。日本では、コロナ禍の中で一歩ずつ足場を固め、今夏、国内3軒目となる「ファーイーストビレッジホテル東京有明」の運営を正式にスタートしたところだ。

ハイアット、リッツカールトン、バンヤンツリーなど、世界トップブランドでの40年以上の経験を経て、2012年から同社を率いるアーサー・キョン最高経営責任者(CEO)が今、最も重要視している市場は日本という。その成長戦略を聞いた。

横浜、浅草、有明で相次ぎオープン

訪日旅行市場の拡大に伴い、旅行・観光関連の対日投資が活発になっている。東京周辺で相次ぎ3軒のファーイーストビレッジホテルをオープンしたシンガポールのファーイースト・ホスピタリティもその一つだ。

コロナ禍で訪日インバウンド市場が冷え切っていた2021年、パシフィコ横浜や中華街、赤レンガ倉庫などから好アクセスにある桜木町に「ファーイーストビレッジホテル横浜(277室)」を開業。続いて2023年には閉鎖していた浅草のホテルを改装し、「ファーイーストビレッジホテル東京浅草(134室)」として運営を受託、東京進出を果たした。100年続く老舗の天ぷら店、雷門、浅草寺やドン・キホーテまで歩いてすぐという好立地で、ホテル周辺の浅草エリアは、平日の昼間、多くの外国人旅行者でにぎわい、日本人を見つけるほうが難しいほどだ。

さらに2024年7月1日から、同じく都内で「ファーイーストビレッジホテル東京有明(306室)」の運営が正式に始まった。同ホテルは、東京ビッグサイトや国際展示場駅まで無料シャトルバスを運行しており、ビジネス客はもちろん、舞浜や都心へ向かう観光客にとっても便利なアクセスを誇る。

これにより、ファーイースト・ホスピタリティが日本で運営するホテル客室数は計700室を超えた。このほど来日した同社CEO、アーサー・キョン氏は「シンガポール生まれの新しいホテルチェーンならではの新しい価値、気取らない、手ごろな価格のホテルでありながら、質の高いホスピタリティを約束するブランドとして、さらに日本での展開を加速していく」と話す。

自社グループで所有・運営するファーイーストビレッジホテル東京有明

2030年までに日本国内の「ビレッジ」を2000室へ

「日本は今、ツーリズムにおいて、過去に例がないほどエキサイティングな時代にあり、世界中で大人気の旅行先となっている。文化、食、自然、おもてなしの心にあふれた人々など、デスティネーションとしての魅力があるからこそ、円安でさらに訪日需要に拍車がかかった」とキョン氏は評する。同氏はこれまで米国、香港、シンガポールなどで40年以上、ホスピタリティ業界に携わってきた。日本がアウトバウンド市場として脚光を浴びていた80年代から現在まで、東京は何度も訪れている。

キョン氏が2012年から率いるファーイースト・ホスピタリティにとっても、「今、最も重要なマーケットは日本であり、日本だけ」と断言する。

同社はこれまでに本拠地シンガポールに続き、マレーシア、オーストラリア、ニュージーランド、ドイツ語圏の欧州各国などへと展開を拡げ、ホテルやサービス付きアパートメントなど、計95軒以上・1万6500室を運営しているが、新しい市場へ進出する際は、「広く浅く、ではなく、せまく深く」(同氏)を常にモットーとしてきた。目下、その集中的な投資先の筆頭に位置づけているのが日本だ。地政学的な不安定さが増すなかでも、ビジネス環境としての安全性と一貫性、法と秩序があることも、日本への投資に力を入れる理由の一つに挙げる。

日本での目標は、2030年までに、運営受託するホテル客室数を現在の約3倍、2000室に拡大すること。進出先は、東京、大阪、京都の3都市で、なかでも東京では、ファーイーストビレッジホテル東京浅草の規模と同程度のホテルを主に運営したい考えだ。

ファーイースト・ホスピタリティが世界各国で展開している宿泊ブランドは、4つ星クラスの「オアジア」や「クインシー」、長期滞在客向けのサービスアパートメントなど多数あるが、日本では当面、1泊1~2万円ほど、いわゆる3つ星クラスに相当するファーイーストビレッジホテルの運営受託に集中し、スケールメリットとブランド認知度の向上に取り組む。

ファーイースト・ホスピタリティ 最⾼経営責任者 アーサー・キョン氏

ライバルとの差別化

ファーイーストビレッジホテル横浜のオープン当初は、コロナ禍の真っ只中という未曽有の逆風下にあり、マーケティング活動も苦戦したとキョン氏は振り返る。だが、2024年7月現在、日本国内ホテルの平均客室稼働率は8割を超えるレベルで推移しているという。「平均客室単価(ADR)も、今年度の目標予算を上回る水準。稼働客室当たり収益(RevPAR)の成長率は、同じエリア内でトップだ」とキョン氏は微笑む。

大手旅行サイトに投稿される宿泊客からのレビュースコアや評価コメントも上々だ。「フロントスタッフが親切だった」「ラウンジでフリーの飲み物サービスがあって嬉しかった」などのコメントが並ぶ。キョン氏は「我々が取り組んできた宿泊体験作りが、日本でも支持を得ていることを実感している」と話し、今後の日本でのホテル展開拡大への自信を見せる。

無名の新興ホテルチェーンが、ライバルひしめく東京や横浜で、存在感を示すことは簡単ではない。同社では、日本進出に先立ち、ファーイーストビレッジホテルと同じ価格帯の既存ホテルを調査し、どう差別化するか、時間をかけて検討を重ねたという。

「同じエリア、同じカテゴリーのホテルに共通していた特徴は3つ。清潔な客室、悪くないロケーション、効率的なサービスだ。その一方で、ゲストの宿泊体験は無味乾燥なものになっていた」とキョン氏は指摘する。パンデミックで世界的に人が介在しないサービスが脚光を浴び、こうした傾向がさらに進んだとも感じている。

「新規参入する我々は、新しいホテルブランドとして、これまでにない、何か新しい価値を作りだす必要があった。ゲストがほっとする、人間らしい気遣いを感じるサービスで、ライバルと差別化したいと考えた。ただし、重要なのは、これを手ごろな価格帯で実現すること」とキョン氏は強調する。宿泊客が、「このホテルは自分にもちゃんと気を配ってくれているな」と感じるような体験を、この価格帯で実現できれば、商機はあると考えた。

「宿泊料金が手ごろなホテルに対するゲストの期待は、実は、そこまで高くない」ともキョン氏は明かす。チェックインではしばらく待たされて、客室の鍵を無造作に渡され、飲み物が必要なら、近くにあるコンビニの場所を教えてもらう。客室は、清潔であれば合格点、といった具合。「だからこそ、到着時の心のこもったスタッフの挨拶、枕の固さに関する気遣いや、お茶のサービスなどに対し、顧客は非常に驚き、喜んでくれる」(キョン氏)。こうした気遣いや小さなサービスに感動した宿泊客から、予約サイトに高評価のレビューが寄せられるようになったことも、知名度の向上に大きく役立った。

インバウンド旅行者に大人気。ファーイーストビレッジホテル東京浅草のロビー

限りあるリソースの最大化にテック活用

キョン氏が常に試行錯誤しているのは「5つ星なら当然のパーソナライズされたサービスを、3つ星のマンパワーと予算規模で、どう実現するのか」だ。

「いくらでもお金を投じられるのなら、ゲストを喜ばせる方法はたくさんある。リソースに限りがあるからこそ、我々は細部までこだわって選択肢を吟味し、どこを省き、どこに力を入れるべきか、必死に考えている」(同氏)。

限られたリソースでゲストへの気遣いを充実させるカギは、「テクノロジーの活用による省力化」とキョン氏は話す。同社では、セルフチェックイン・キオスクなどのテクノロジーを導入。「スタッフが本当にやりがいを感じるのは、ゲストを笑顔にする業務。おもてなしに専念できることで、スタッフはむしろ、活き活きと意欲的に取り組むようになる」とキョン氏は話す。ゲストとのエンゲージメントを高めるため、過去にあった事例をスタッフ間で繰り返し共有するなど、従業員トレーニングにも工夫を重ねている。

「客室キーを渡したり、パスポート番号を控えたりすることは、もちろん大切な業務の一部だが、スタッフに、我々の存在意義は何かを理解してもらうことを重視している」(キョン氏)。

ビジネス客にも便利。日本進出第一号となったファーイーストビレッジホテル横浜の客室

人と人、人と地域をつなぐ

もう一つ、ファーイーストビレッジホテルが創業当初から力を入れていることが、「ローカルのように過ごす」宿泊体験を提供することだ。もともとシンガポールで展開軒数が増え、ホテルチェーンとしてのブランド構築を考えるようになったころ、ライバルとは異なる存在意義を追求するなかで、ゲスト体験へのコミットメントにたどりついた。

「宿泊客がファーイーストビレッジホテルを選ぶ最大の理由は何か?旅行の予算だ」とキョン氏は明快だ。

「無駄遣いしないで、賢く楽しみたいと考えている人たちが我々のゲスト。手ごろな価格で滞在を満喫するためのアドバイスがあったら喜ばれる」と考え、各ホテル周辺で気軽に楽しめる地元の美味しい店、ショッピング、体験アクティビティ、散策のアドバイスなどをまとめた小冊子「ビレッジパスポート」を配布している。これも、一泊1~2万円の価格帯ホテルでは、なかなかできないサービスだと自負している。

「ホテルが開業するということは、長い歴史がある地域社会の一員に、新しく加えてもらうということ。我々は、ホテルの役目は泊まる場所を提供するだけ、とは考えていない。地域のビジネス活性化に少しでも貢献できる存在になりたい」とキョン氏は付け加えた。

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お問い合わせ:

  • ファーイーストビレッジホテル東京浅草
    • (Tel) 03-5246-3855/ (Email) reservations.fevhtas@fareast.com
  • ファーイーストビレッジホテル東京有明
    • (Tel) 03-6271-0337/ (Email) reservations.fevhtar@fareast.com
  • ファーイーストビレッジホテル横浜
    • (Tel) 045-232-4476/ (Email) reservations.fevhy@fareast.com
  • 本社マーケティング担当:(Email) tetsuya@fareast.com

記事:トラベルボイス企画部

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