JTB総合研究所は、「インバウンド旅行者への情報提供に関する調査(2024)」の調査結果を発表した。調査は台湾と米国を対象に、過去1年以内に観光目的の日本旅行をした18歳以上の男女を対象に実施。タビナカを次の訪日旅行につなげることはできないか、そのポイントを考察した。
これによると、日本旅行中に触れた情報で、次回の日本旅行で行ってみたいと思った場所は、台湾人旅行者は「温泉」「観光施設」「スイーツ・お菓子屋」、米国人旅行者は「テーマパーク」「高級なレストラン・割烹」「地元の人に人気のカジュアルな飲食店」の順。そう思った理由のうち、「直近の旅行先から離れた場所だった」が3割程度あった。
また、同調査では17枚の画像から、「行ってみたいと感じる画像」を選んでもらった。すると、国地域別ではなく、年代別で志向の差が鮮明になった。
20代はビーチや野球場などのアウトドアやビールやワインなどのアルコールの画像への関心が高く、30~40代はキャラクターや体験(いちご狩りや鉄道など)、50代以上は食や芝桜の景観に人気が集まったという。
このほか、両市場あわせて88.8%の人が、帰国後に日本に関連する商品を購入していることも判明。台湾では「スナック・菓子」「食品」、米国は「伝統工芸品」や「キャラクター商品」の購入が多かった。
JTB総研では今年度の調査結果に加え、前年度(2023年度)の調査で訪日旅行者の約8割がタビマエでほぼ旅程を決定していることが判明したことを踏まえ、タビナカの情報接点を次回の訪日旅行の「タビマエ」と位置付けることで、タビナカでの情報提供の可能性が生まれるのではないかと提案。また、回答者の9割近くが日本旅行後に日本に関連する商品を購入していることから、タビアトの接点を継続する取り組みも有効とした。