外務省は2020年3月18日、全世界に対する感染症危険情報「レベル1:十分注意してください」を発出した。すでに感染症危険情報が出されている国・地域は現行の危険情報が適用されているが、それ以外の地域を含め、政府が海外旅行全般に対して、その必要性を呼び掛けたことになる。
安倍晋三首相は、3月18日に開催した新型コロナウイルス感染症対策本部で、世界での感染拡大の状況を踏まえた判断と説明。「国民の皆様に、地域を問わず、すべての海外への渡航の是非またはその延期の必要性について注意喚起する」と述べた。
外務省では最近の傾向として、エジプトやフランスなど日本からの海外旅行者が旅行中に感染し、帰国後に感染が発覚するケースが増えていることを指摘。また、上記対策本部でも、入国制限やビザ停止の対象を拡大する新たな水際対策強化の措置を発表しており、今後も必要な場合にはさらに追加の措置を講じる方針だ。
全世界への「レベル1」の発出は、こうした状況を総合的に踏まえて判断したもの。海外安全情報ホームページでも、国民に対し、海外渡航の是非またはその延期の必要性を検討するように呼び掛けている。