大手データ分析グローバルデータ社が、英国の旅行市場について、国内旅行の価格高騰が続いていることから、2022年には国内旅行を避ける旅行者が海外旅行に移行するとの予測を示している。
英国の旅行会社は、ステイケーション(近場で過ごす休暇)など国内旅行需要の高まりに合わせて、商品価格を引き上げた。しかし、グローバルデータは、その値上げは付加価値によるものではなく、単に短期的な利益を求めたものと指摘。すでに、ヨーロッパへのオールインクルーシブツアーと国内旅行を比較した場合、同じ出発日でも前者のほうが安いケースも出てきているとしている。
今後、旅行会社のキャンセルや返金ポリシーの透明性が高まり、以前よりも柔軟な対応になっているなか、ワクチン接種が進むことで、国内旅行のメリットが薄れていくと分析している。
また、同社が今年第1四半期に実施した消費者調査によると、英国の回答者の36%が自分たちの家計について「非常に」あるいは「ある程度」懸念を抱いており、特に旅行については安価な商品を求めていることが分かった。
このような分析から、グローバルデータでは、英国の海外旅行市場は予想よりも早く回復する可能性があると予測している。