タヒチ観光局が日本向けのプロモーションを本格再開する。エア タヒチ ヌイ航空が2022年11月4日から、日本からタヒチへの直行便を2年8カ月ぶりに再開するのに向け、メディアを通じた宣伝やSNSをはじめとしたデジタルマーケティングを強化するもの。8月初旬に開催したオンラインセミナーでは、メインターゲットについて、従来のハネムーナー、富裕層に加え、LGBTQ⁺に力を入れる方針を示した。
2022年冬期スケジュール(2022年11月4日~2023年3月25日)から週1便体制で成田/タヒチ線を週1便で再開するタヒチ。2023年夏期スケジュール(2023年3月26日~10月28日)では、週2便体制に増便する予定で、6泊8日、3泊5日、2泊4日などさまざまな行程が可能になる。
機材はB787-9型を使用し、ビジネスクラス30席、プレミアムエコノミークラス32席、エコノミークラス232席の3クラス制。感染症対策として、全乗客に医療用マスクなどが入った衛生キットを配布するほか、機内に高性能空気清浄システムなどを導入する。
観光局によると、タヒチの新型コロナウイルス感染状況は落ち着いている。8月1日の新規感染者数はゼロで、4月19日以降の7日平均が64人、死亡者数は2021年10月以降、ほぼゼロの状態が続いている。日本人はワクチンを3回接種している場合、コロナワクチン接種証明書があれば新型コロナウイルスの陰性証明書は不要、隔離なしで入国できるが、直行便ではなく他国経由の場合、その国の入国条件を遵守する必要がある。
ボラボラ島の水上コテージをはじめとする豪華な宿泊施設、美しい自然からこれまでハネムーナーや富裕層に人気だったタヒチだが、タヒチ観光局のPR担当者は「LGBTQにも力を入れることで、日本から現地への旅行者数の増加を目指したい」と話す。今年4月には日本最大級のLGBTQ⁺イベント「東京レインボープライド」にタヒチ観光局として出店。タヒチのLGBTQ⁺フレンドリーな社会や歴史についての情報を発信した。
また、2024年パリ五輪のサーフィン会場としてフランス領ポリネシア・タヒチ島が決定。本国から遠く離れた地が五輪会場に選ばれることは珍しく、「ダイビングやシュノーケリング、タヒチアンダンス、トレッキングといった既存のアクティビティはもちろん、新たな観光素材としてサーフィンを提案していきたい」(タヒチ観光局PR)考えだ。