旅行調査の世界大手フォーカスライトは2023年6月12~14日、スペインのバルセロナで「フォーカスライト・ヨーロッパ2023」を開催する。今年は、オランダからスペインに会場を移して実施。業界をリードするスピーカーや参加者らが集結して多彩なプログラムを展開し、ネットワーキングの機会にもつなげる。
今年のテーマは「Travellers. Titans. Trailblazers.(旅行者と大手企業、そして時代の先駆者たち)」。需要の変化とともに新たな機会が到来している旅行・観光産業では、いま「逆風に立ち向かう」強さが求められている。その中で、厳しい要望を持つ旅行者を取り込み、企業が新たなスキームやパートナーシップを構築、時代の先駆者が「信用の基盤」を築いて旅行者の心をつかむには何が必要かを議論する。
今年も初日の冒頭を飾るのは、旅行業界の未来を担う若いリーダーが集まって議論する「ヤングリーダーズ・サミット」。続いて13日から2日間に渡って開かれる「センターステージ」には、欧州や世界の旅行キーパーソンや専門家が続々登場する。その他、主なトピックスは下段で紹介する。
注目される「スペイン旅行市場」
主催者のフォーカスライトによれば、今回会場となるスペインは、欧州において特に市場回復が期待されると同時に、「高額な平均支出額と長い滞在期間」にフォーカスした観光客誘致が特徴。スペインは、2025年までに旅行総予約額は285億ユーロ(約4兆1000億円)、ホテル総予約額が165億ユーロ(約2兆4000億円)に達するとの予測もある。
今回のイベントは、短期休暇やパッケージ販売への過度な依存から抜けだし、革新的なアイデアで課題を解決することで、海外旅行者の訪問数第2位の座を取り戻そうとするスペイン市場の勢いに触れる機会でもある。
多岐にわたるプログラムで展開
会期中は、トリップアドバイザーのCMO(チーフ・マーケティングオフィサー)ジョン・ボリス氏の他、ブッキング・ドットコムのSVP(シニアバイスプレジデント)兼CMO(チーフ・マーケティングオフィサー)アルヤン・ダイク氏、TUIグループCEOのピーター・ウルワーン氏、スイス・インターナショナル航空COO(最高執行責任者)のタムル・ゴダルジ・プール氏、数々のトラベル事業を支援してきたエンジェル投資家のサイモン・ブレイクウェル氏など多数の業界リーダーによる講演を予定。
また、欧州ツーリズム未来インスティテュート(European Tourism Futures Institute)シニアリサーチャーのバーナデッド・パップ氏、バケーションレンタル分野から「HomeToGo」のCEO兼共創創設者のパトリック・アンドリー氏、ツアー&アクティビティ「ビアター」のCEOベン・ドリュー氏なども参加。
そのほか、各種テーマを深堀りする「インダストリー・ラウンドテーブル」、スタートアップから既存大手までが新技術を披露する「イノベーション:ローンチ」、アジア太平洋の旅行キーパーソンがヨーロッパ市場を展望する「WiTヨーロッパ」など、多岐に渡るラインナップを用意した。
「フォーカスライト・ヨーロッパ2023」開催概要は下記のとおり。
開催要項
- 日時:
- 2023年6月12日 ヤングリーダーズ・サミット(参加資格の審査あり)他
- 2022年6月13日~14日 センターステージ他
- 会場:スペイン・バルセロナ ホテル・バルセロ・サンツ
- 料金:1295ユーロ(4月14日までの早割価格。その後変更予定)
- 特設サイト「フォーカスライト・ヨーロッパ2023」