2022年日本の広告費、ネット広告費が市場を牽引、過去最高の7.1兆円に、新聞と雑誌の「交通・レジャー」広告も回復

電通はこのほど、日本の総広告費と媒体別・業種別広告費を推定した「2022年 日本の広告費」を発表した。2022年(1~12月)の総広告費は、新型コロナの感染再拡大、ウクライナ情勢、物価高騰などの影響を受けつつも、インターネット広告費の成長に市場全体が支えられたことで、前年比4.4%増の7兆1021億円となり、2019年を超え、推定開始以来過去最高となった。

このうち、インターネット広告費は同14.3%増の3兆912億円。2兆円を超えた2019年からわずか3年で約1兆円増加した。電通によると、インストリーム広告を中心とした動画広告需要が前年に続き高まり、デジタルプロモーションも拡大した。総広告費における「インターネット広告費」(インターネット広告媒体費、物販系ECプラットフォーム広告費、インターネット広告制作費の合算)の構成比は43.5%となった。

テレビ番組の見逃し配信やリアルタイム配信サービスなどインターネット動画配信の広告費を推定範囲とする「テレビメディア関連動画広告費」は、同40.6%増の350億円と高い伸びを示した。また、「物販系ECプラットフォーム広告費」も在宅需要が続いたことから、同17%増の1908億円となった。

一方、新聞、雑誌、ラジオ、テレビメディアのマスコミ四媒体広告費は同2.3%減の2兆3985億円。「ラジオ広告費」は増加したものの、「新聞広告費」「雑誌広告費」「テレビメディア広告費」が減少した。ただ、新聞広告費では、「交通・レジャー」が同17.8%増とコロナ禍による低迷から回復。旅行・宿泊や交通業種も大きく伸びた。雑誌広告費でも全体では前年を下回ったものの、「交通・レジャー」は増加した。

四媒体由来のデジタル広告費は同14,1%増の1211億円となり、前年に続く二桁の伸長となった。

このほか、プロモーションメディア広告費のうち、交通広告は同1%増の1360億円。空港では、外国人入国制限によって国際線は前年より減少したが、国内線は移動制限が解除されてからわずかに回復した。

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