ANAホールディングスは、2024年3月期第1四半期連結決算を取りまとめた。前年同期と比べ大幅な増収増益となり、第1四半期としては4期ぶりの営業黒字となった。通期の業績予想については、4月の発表を据え置く。
第1四半期の売上高は、国際線を中心に運航規模を拡大したことで、前年同期比約1.3倍の4610億円となった。営業費用は同約1.2倍の4172億円に抑制。営業損益は前年同期の赤字から437億円の黒字に転換し、経常利益は432億円を確保した。純利益は同約30倍の306億円と大幅な増益となった。
航空事業の売上高は前年同期の3142億円から4185億円に大幅に増加。国際線旅客は、全方面で運航規模を拡大し、特に訪日旅客数が好調に推移。日本発のビジネス需要や北米/中国間の乗継ぎ需要を積極的に取り込んでことで、旅客数は前年の約2.4倍、旅客収入は前年の約2.7倍の1673億円と前年を上回った。
LCC事業ではピーチ(Peach Aviation)では、国内線ではゴールデンウィークのレジャー需要が好調に推移し、国際線においては訪日需要を取り込んでことで、旅客数は前年の約1.3倍、旅客収入は約1.8倍の277億円となった。
同社は、国内線ビジネス需要がコロナ前水準の約6割に留まっていることや、国際線貨物需要の弱含みが続いているなどの不透明感があるとするも、2024年3月期通期の業績予想について、売上高1兆9700億円、営業利益1400億円、経常利益1150億円、純利益800億円を据え置く。