米ウーバー、アプリで旅行機能を拡大、フライト予約や鉄道・バスのチケット追加、ロンドン・テムズ川クルーズの「Uber Boat」も【外電】

ライドシェアの米ウーバー(Uber)は、パンデミック以降では収益の伸び率は最低となったものの、2024年第1四半期の売上高は92億ドル(約1.3兆円)となり、初めて四半期で黒字化に成功した。同社CEOのダラ・コスロシャヒ氏は「シェアサービスと宅配サービスのビジネスモデルが有効だった証拠だ」と述べている。

四半期の売上高は前年同期比14%増。最終的に前年同期の26億ドル(約3700億円)の赤字から3億9400万ドル(約560億円)の黒字を計上した。ウーバーによると、世界で約600万人のシェアドライバーと宅配ドライバーは計151億ドル(約2.2兆円)を稼いだという。総予約額は同16%増の336億ドル(約4.8兆円)にのぼった。

収益拡大を牽引したのは配車サービス。ドライバーを呼び戻すためのインセンティブのため費用は増加したものの、売上高は同38%増の49億ドル(約7000億円)、予約数も同14%増の167億ドル(約2.4兆円)となった。

ウーバーの旅行事業はコンテンツ拡充

ウーバーは、Uberアプリでの「Uber Travel」を発表以降、旅行関連機能を強化している。2023年5月には、英国でOTAホッパーとの協業でフライト予約を追加。ロンドン・テムズ川クルーズの「Uber Boat」を始めたほか、ユーロスターなどの鉄道やバスのチケットも取り扱い、マルチモーダルコンテンツの拡充を進めている。

コスロシャヒ氏は「英国は非常に大きなのツアーオペレーションマーケット。さらなる拡充の余地がある」と述べている。

旅行サービスを拡充すると、ユーザーは選択肢の多さに混乱するのではないか、という懸念に対して、コスロシャヒ氏はユーザーデータを機械学習させることで、その選択肢の取捨選択を行う方向性を示した。

「最近では機械学習の力を利用して、適切な製品を適切なタイミングで消費者に提供できるようになっている」と話したうえで、「ウーバーは、仕事とレジャーの双方で、日常生活におけるオペレーティングシステムのような存在でありたい」と続けた。

※ドル円換算は1ドル143円でトラベルボイス編集部が算出

※この記事は、世界的な旅行調査フォーカスライト社が運営するニュースメディア「フォーカスワイヤ(PhocusWire)」から届いた英文記事を、同社との正規提携に基づいて、トラベルボイス編集部が日本語翻訳・編集したものです。

オリジナル記事: UBER SEES FIRST-EVER QUARTERLY PROFITS WHILE EYEING TRAVEL TOURS MARKETS

みんなのVOICEこの記事を読んで思った意見や感想を書いてください。

観光産業ニュース「トラベルボイス」編集部から届く

一歩先の未来がみえるメルマガ「今日のヘッドライン」 、もうご登録済みですよね?

もし未だ登録していないなら…