オーストリア・アルプスのフィルツモース村で第2回「国際雪合戦選手権」が2025年3月14日~16日にかけて行われる。「雪合戦」は、日本発祥のスポーツ競技。この国際大会は「オーストリア雪合戦協会」が主催する。
フィルツモースは、ウィンターリゾートで知られる村。スキー、クロスカントリー、そり滑りなどに加えて、雪合戦が新たな冬のアクティビティになると期待されている。
1チームは7人で構成。紅組と青組に分かれて、7つの壁で囲まれた10メートル×36メートルのピッチで競い合う。交代は3人まで。3分間のセットで90個の雪玉を投げ、できるだけ多くの敵をフィールドから追い出すか、相手の旗を奪うと勝ちになる。2セットを先取したチームが勝者。
1980年代後半に北海道で始まったスポーツとしての雪合戦は、1992年にスウェーデンでも開催。そして、フィンランドを経由してオーストリアのフィルツモースに広まった。
選手権では天然雪でできた雪玉のみを使用。雪玉は、飛んでいる間に崩れることなく、選手の手にぴったりと収まることが条件。特注の雪玉プレスは、標準的な6.5~7センチの雪玉を一度に45個作ることができる。
オーストリア雪合戦協会のペーター・ドナバウアー会長は、「標高約1700メートルのこの地には、何千個もの雪玉を作るのに十分な天然雪がある。それが、フィルツモースが会場に選ばれた主な理由」と説明する。
昨年の第1回大会には、64チームが参加した。選手は全員、保護バイザー付きのヘルメットを着用することが義務付けられる。
チームにはフォワードとディフェンダーにわかれ、ディフェンダーが後ろから雪玉をフォワードに供給する。昨年のチャンピオンはフィンランドのチーム。室内ホールでフェルトで作った雪玉を使ってトレーニングしているという。それでも、「チームの最高の選手でも、日本人選手には太刀打ちできない」と話す。
「世界雪合戦協会(World Association of Yukigassen)」は2013年に設立された。彼らの目標は、雪合戦を冬季オリンピックの正式競技にすることだ。
※本記事は、ロイター通信との正規契約に基づいてトラベルボイス編集部が翻訳・編集しました。