【年頭所感】JTB代表取締役、田川博己氏  ー国内外でDMCを推進

JTB代表取締役社長、田川博己氏は、2014年を迎えるにあたって年頭所感を発表した。

2014年は3連休の減少や消費税増税など観光業界にとっての不安要素があるものの、「コト消費」は一時的な停滞を超えて夏以降は伸びていくと予測。また、同社としては国内事業の進化とグローバル事業の成長を推進し、DMC(デスティネーションマネージメントカンパニー)として事業拡大をする方針だ。(写真:2013年12月撮影)

発表された年頭所感は以下のとおり。原文のまま掲載する。

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新春を迎え、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

昨年、JTBグループは『2020年ビジョン』の具現化へ向け新たなスタートをきりました。当社は2020年に向けて主なマーケットを、日本を含めたアジア(グローバル)と位置づけアジア市場における圧倒的NO.1ポジションを確立し、取扱高2兆円の企業グループを目指していくという目標のもと、経営構造改革、営業推進などを進めてまいりました。その結果、おかげさまで2013年の業績については、堅調な個人消費などにも支えられ順調に推移いたしました。

また、2013年は外国人旅行者数が1,000万人を超えました。併せて昨年9月には2020年夏季オリンピック・パラリンピック競技大会の開催地に、東京が選出されました。実に2020年までの6年間にわたって、世界中の人々の注目が日本および東京に集まることで、訪日外国人旅行者2,000万人の高みを目指す日本のツーリズム産業にとって大きな追い風となると思います。

2014年は、週末の3連休が昨年よりも減少すること、4月からの消費増税などの不安定要素もあります。しかし観光業界の「コト消費」においては、一時的な停滞があっても、昨年からの経済環境が継続され夏の臨時手当等の支給額増などが見込めれば夏前から堅調に伸びていくと考えられます。

加えてLCCの国内外路線拡大、65歳以上の完全退職者の更なる増加などによる国内・海外旅行に対する前向きな消費意欲は継続すると思われます。また、注目すべき節目として、海外渡航自由化50周年があり業界を挙げた海外旅行の更なる需要喚起が見込まれますし、東海道新幹線の開業50周年、四国霊場 開創1,200年など需要喚起案件は多々あります。もちろん楽観はできませんが、これらの状況から年間の旅行見通しについては国内旅行、海外旅行、訪日旅行ともに2013年を上回ると考えております。

当社では、国内事業の進化とグローバル事業の成長を更に推進します。これらの事業のキーワードはいずれもDMC(デスティネーションマネージメントカンパニー)ですが、国内事業においては㈱JTB国内旅行企画を設立し、国内旅行および訪日旅行の仕入・商品企画・商品造成を行うなど、市場拡大を図っていきます。また、グローバル事業においても、これまで以上に人財を含めた投資を促進し、事業促進を図ってまいります。

当社は、ブランドスローガン「感動のそばに、いつも。」(英語表記 “Perfect moments, always”)のとおり、お客様と接するわずか一瞬一秒の瞬間を大切にし、その実践のために努力を続けてまいります。


本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

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