【年頭所感】KNT-CTホールディングス社長 米田昭正氏 ―構造改革で専門性磨く、唯一無二の存在へ

KNT-CTホールディングス代表取締役社長の米田昭正氏が、2021年を迎えるにあたって年頭所感を発表した。

米田氏は2021年、厳しい経営環境に対応し、持続的な成長を実現するため、近畿日本ツーリスト、クラブツーリズム、KNTコーポレートビジネスの変革とコスト構造改革を柱とする「事業構造改革」を実施することを説明。顧客のニーズや市場の変化に即応できる唯一無二の存在を目指し、すべての旅行者の「旅をしたい」という思いに応えるサポーターとして、ニューノーマルな時代にも誰もが存分に旅を楽しめる社会の実現に貢献するとしている。

発表された内容は以下のとおり。原文のまま掲載する。


2021年 年頭所感

謹んで新春のごあいさつを申し上げます。

昨年のわが国経済は、世界中を震撼させた新型コロナウイルスの感染拡大に伴い第1四半期の国内総生産が戦後最悪の落ち込みとなるなど、極めて厳しい状況で推移いたしました。旅行業界におきましては、海外旅行および訪日旅行の催行がすべて中止となったほか、国内旅行についても団体旅行部門では中止や延期が多発したものの、個人旅行部門では国の支援策として7月末から「GoToトラベルキャンペーン」を始めていただき、10月には東京除外の解除で久方振りに業界が活気付くのを目のあたりにし、人々の「旅」に対する強い思いを実感いたしました。残念ながら、11月以降の第三波の襲来では、再度、移動が制限される状態になり、その影響は計り知れません。

2021年度の経済については、新型コロナウイルスの世界規模での感染再拡大や自粛ムードが重石となり、個人消費の低迷の長期化が避けられない見通しで、新型コロナウイルス流行前を下回る水準が続く可能性も大きいと考えられています。ただし、世界中の研究者の叡智を傾け、稀に見る速さで開発されたワクチンの普及も始まり、必ずや訪れる収束の後には、皆さんに国内外の旅に出ていただきたいと思います。

このような情勢のもと、当社では、厳しい経営環境に対処し、持続的な成長を果たすため、「近畿日本ツーリスト事業のリアルとデジタルの融合による得意分野への集中」「クラブツーリズム事業の新領域への挑戦」「KNTコーポレートビジネスによる法人旅行事業の拡大」「コスト構造の抜本的な見直し」を柱とする「事業構造改革」を実施し、これら一連の改革により、自らの専門性を磨き、お客さまのニーズや市場の変化に即応できる唯一無二の存在を目指してまいります。

本年は、昨夏より延期となった東京2020オリンピック・パラリンピックが開催されます。わたくしたちは、世界中から東京に集まった人々に、日本のおもてなしの精神で安心、安全な旅を提供してまいります。そして、すべてのお客さまの「旅したい」という思いに応えるサポーターとして、ニューノーマルな時代に誰もが存分に旅を楽しめる社会の実現に貢献してまいります。

本年も何とぞよろしくお願い申しあげます。

KNT-CTホールディングス株式会社

代表取締役社長 米田昭正

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