米ディズニー・ワールド、従業員の最低時給を18ドルに引き上げ、フロリダ州の観光産業で賃上げの目安に

ウォルト・ディズニー・ワールド・ニュースより(by Kent Phillips, Photographer)

米ウォルト・ディズニー・ワールドのサービス労働者組合は、今年末までに最低時給を15ドル(約1950円)から18ドル(約2340円)に引き上げることで経営者側と合意に達した。この合意は、オーランドがある中部フロリダ州の観光産業における初任給の目安になると見られている。サービス労働者組合は、先月最低時給18ドルを下回る提案を拒否していた。

正式に承認されれば、5年間の契約終了までに、時給が5.50ドル(約715円)から8.60ドル(約1120円)の範囲で引き上げられることになる。ディズニーの経営陣は、暫定合意は、健康保険の適用範囲および教育費の支援において「業界をリードするもの」との声明を出している。

今回の合意は約4万5000人の労働者が対象。パフォーマー、バスの運転手、料理人、ライフガード、演劇労働者、ホテルのハウスキーパーなど。対象7万人を超える全従業員の半分以上を占める。

ディズニーワールドは現在、非常に不安定な経営状況にある。フロリダ州知事のロン・デサンティス知事と共和党が多数を占める議会は、ディズニーワールドの政府サービス地区での運営委員会の任命権を知事に与える法案を可決した。これまでは、ディズニーが任命権を持っていた。

なお、この措置は、ディズニーが、フロリダ州で可決された性的指向や性自認、LGBTQ+に関する議論を行うことを禁止する法案、いわゆる「Don’t Say Gay」法案に公然と反対を示してきたことにも関係があると言われている。

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