【年頭所感】リクルート　旅行Division Vice President 大野雅矢氏　―2024年は過去最高の予約取扱額、タビナカの選択肢を拡充

リクルート 旅行Division Vice Presidentの大野雅矢氏が、2025年を迎えるにあたって年頭所感を発表した。

大野氏は2024年について、堅調な国内旅行需要とインバウンドの活性化で、同社創業以来、過去最高の予約取扱額を実現したことを明らかにした。その一方で、観光業界の人手不足が一層深刻になっている現状を指摘し、AIをはじめとした業務効率化に寄与したいと訴えた。

2025年もミッションである「総地域消費額の増加」を事業の中心に据え、宿泊予約から遊び体験をはじめとした全般的な旅行予約サービスへの進化を目指す。観光業界を多角的に支援するパートナーとして、人手不足の解消や業務支援、DX推進を通じた生産性向上にも注力し、全体の発展と地域活性化に取り組みたいとした。

発表された内容は以下のとおり。原文のまま掲載する。

年頭挨拶

新春を迎え、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

2024年は、国内旅行需要の堅調な推移とインバウンド旅行の活性が続き、観光業界全体にとって成長と変化の年となりました。当社においても、創業以来、過去最高の予約取扱額を実現するなど、旅行需要の拡大を実感できた一年でした。

その一方で、人手不足が一層深刻になっている現状も感じています。観光業界にとって人材確保は重要課題であると同時に、生産性向上が喫緊の課題です。当社でも、じゃらんによる集客支援に加え、業務効率化や人材確保のための取り組みを宿泊施設、地域の皆様とともに進めてまいりました。

取り組みの一例として、業務効率化を支援する「Airビジネスツールズ」の導入数は、一昨年から昨年にかけて4倍に増加し、多くの宿泊施設で活用されています。また、昨年は宿泊単価の上昇トレンドが続く中、価格コントロールの難易度が高まる状況に対応するため、「レベニューアシスタント」などの宿泊価格調整業務サポートシステムを導入する施設も増加しました。大手ホテルチェーンから旅館まで幅広く導入が進み、業態や地域を問わず、業務効率化は全国的な関心事であると捉えています。

2025年も、じゃらんは総地域消費額の増加を事業の中心に据え、宿泊予約から旅行予約サービスへの進化を目指し、さらに踏み込んだ取り組みを進めてまいります。まず、じゃらんの集客支援においては、旅行者のニーズが多様化・細分化する中、インバウンドや出張、ダイナミックパッケージなどの予約手段を組み合わせることで、集客最大化を目指した提案を強化します。また、「遊び体験を予約する文化」もじゃらん主導で創ってまいります。

ユーザーの貴重な旅行中の滞在時間を有意義に使っていただくためにも、タビマエ検討初期から宿・アクティビティを横断して予約することは、旅行の価値を最大化することに繋がると考えています。そのためにも、ユーザーがタビナカにおいてやりたいと思えるアクティビティが選択肢としてある状態が重要です。昨年は入場チケットのQRコード化などの利便性向上により、大型施設の参画数が増加しました。今年はさらに、スポーツ観戦やイベントなど、多様な施設の参画を強化することでタビナカの選択肢のバリエーション拡充を目指します。

そして引き続き、観光業界を多角的に支援するパートナーとして、人手不足の解消や業務支援、DX推進を通じた生産性向上にも注力し、観光業界全体の発展と地域活性化に取り組んでまいります。

本年もどうぞよろしくお願い致します。

株式会社リクルート

旅行Division　Vice President

大野 雅矢