【年頭所感】トラベルポートジャパン日本支社長 岡安美里氏 ―旅行のエコシステムをシンプルな未来の形へ

トラベルポートジャパン日本支社長の岡安美里氏が、2022年を迎えるにあたって年頭所感を発表した。

岡安氏は2022年、旅行需要の回復が期待できるなか、「旅行業の持続性」のテーマも重要であると指摘。個々のニーズに素早く対応できる柔軟性と、発展的なシステムの提供を重視する方針を強調した。複数あるGDSのホストシステムの統一に経営資源を集中投下し、旅行の複雑なエコシステムをシンプルにしていく。変化するニーズに柔軟に対応できるプラットフォームで、旅行者はもちろん、旅行会社や航空会社も満足するプロダクトやサービス、仕組みを提案し、旅行業界とともに達成感を感じることができる1年にしたいとしている。

発表された内容は以下のとおり。原文のまま掲載する。


2022年 年頭所感

謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。

新年を迎え、今年は旅行業界にとって大きく前進する一年にしたいと切に願います。

昨年は、海外渡航に関しては残念ながらマーケットの回復は鈍く、期待とは反した結果でした。しかし、海外に目を移してみると、制限緩和後の著しい需要回復や、コロナとの共存で新しい旅行の在り方を模索したりなど、希望が持てる話題も多くありました。

実に1年の半分以上が緊急事態宣言下であった日本では、ビジネス面ではリモートワークやウェブ会議が定着し、プライベートでは「巣ごもり」で楽しむアイデアが多く見受けられました。その一方で、オンラインでは得られない「リアル」なコミュニケーションや体験の価値が再認識されました。対面でのコミュニケーション、会合、旅行などを切望する声も多かったのではないでしょうか。渡航制限の緩和と共に、新たなスタイルでの旅行需要が戻ってくると強く感じます。

加えて、旅行業の持続性というテーマも重要です。旅行スタイル、消費者や企業のニーズが変わり、旅行業界に従事する人々の働き方も変わり続けるこの時代に、2年、3年先のことを完璧に予測して、それに向かった青写真を描くのは大変難しいことです。当社は主に旅行会社や旅行者向けの予約販売システムを提供しています。ベースとなるプラットフォームを整え、個々のニーズに素早く対応できる柔軟性、新たな技術を組み込むことができる発展的なシステムを提供することに重きを置きます。

具体的には、次世代の最新型トラベルリテールプラットフォームとしてTravelport+を構築しました。複数あったGDSのホストシステムをガリレオへ統一し、経営資源を集中投下します。ガリレオは、今後さらに発展するTravelport+の基礎となるGDSです。昨年は、このガリレオへの切り替えを推進し、実に90%を超えるお客様にガリレオを利用いただいています。

2022年は、より一層このプラットフォームを活用し、旅行の複雑なエコシステムをよりシンプルな未来の形へと変えていきます。IATA NDCなど多彩なコンテンツに加え、アップセルやクロスセルを可能とする技術であらゆる販売機会を最大化します。また、アマゾン ウェブ サービスなど、先進的な技術を保持するパートナーと提携し、さらなるデジタル化を図ります。「セルフサービス」と「ヒューマンサービス」両方を進化させるプロダクトにより、旅行者はもちろんのこと、トラベルコンサルタントにも航空会社にも満足いただける仕組みをご提案します。

今後、旅の在り方、それを担う私たちが必要とされるサービスはコロナ前とは大きく様変わりしており、これからも変わり続けます。トラベルポートでは、変化するニーズに柔軟に対応するプラットフォームを提供し、新たなプロダクト、サービスの展開と共に業界の皆さまとの連携を深め、皆さまと共に達成感を感じることができる一年にしていきます。

2022年が皆さんにとって良い一年になりますように、心よりお祈り申し上げます。

トラベルポートジャパン

取締役日本支社長 

岡安美里

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