グーグルの旅行関連の検索数が急増している。グーグルによると、「最も安く旅行に行ける国」の検索数は、2022年2月22日から4月22日までの2ヶ月間で前年同期比7000%増加。2021年12月28日から2022年2月5日の間で「入国要件」の検索数は600%、「フライト予約」の検索数は70%増加した。
親会社アルファベットの第2四半期決算報告では、「この夏に訪れるべき場所」の検索数は世界全体で2倍となり、ホテルの間際予約も50%増加したことが明らかにされた。
航空会社やホテルなどグーグルのパートナーにとって、検索数の増加は前向きな兆候だが、これからはその消費者の関心を予約にまで結びつける方法と戦略が大事になってくる。
グーグルは、パートナー向けに「Google Trends」「Destination Insights with Google」「Flight Demand Explores」「Mobility Reports」などのデジタルツールを提供しているが、パンデミック後の需要獲得に成功している旅行パートナーは、次の3つの戦略を共通して持っているという。
まず、インサイトの活用。既存のデータを活用して、消費者が戻ってくるときに、彼らが何をしたがっているのかを把握することが大切になる。
次に、データに基づいた分析。成功している旅行パートナーは、プライバシーを保護した方法で、自社データを活用し、マーケティングキャンペーンを展開している。
3点目は機動性。旅行需要は依然として流動的であるため、マーケティング戦略をより機動的に調整することができれば、多くの予約を獲得できるようになる。
グーグルは今後も、旅行パートナーを支援し、消費者の旅行決定の判断を手助する旅行ツールを開発し続けることを明らかにしている。そのひとつが、アップデートされたばかりの「Things to Do」。マップと統合したことで、消費者は、ツアー、アクティビティ、アトラクションをマップアプリ(現在はiOSのみ)上で比較しながら予約することが可能になっている。
また、グーグルはレジャー旅行だけでなく、業務渡航分野にも高い関心を持っており、2022年後半には世界の出張トレンドに関する独自調査の結果を発表する予定だ。
※この記事は、世界的な旅行調査フォーカスライト社が運営するニュースメディア「フォーカスワイヤ(PhocusWire)」から届いた英文記事を、同社との提携に基づいて、トラベルボイス編集部が日本語翻訳・編集したものです。
オリジナル記事:GOOGLE'S THREE BEST PRACTICES TO CAPTURE TRAVEL DEMAND
著者:ミトラ・ソラレス氏